東京・阿佐ヶ谷にある、世界初の3次元免震の建物「知粋館」(構造計画研究所)を見学しました。
基礎下の空間にある免震装置。赤い鉄骨の上の部分(黒い円柱)が鋼板とゴムが積層された水平方向の免震装置で、下の部分(青と黒の円柱)が空気バネの上下方向の免震装置。人が立っているところは地面と同じように大きく揺れても、免震装置を介して上に載っている建物本体の揺れは抑えられる仕組みです。
積層ゴムによる水平方向の免震装置で横揺れを約1/8に、空気バネによる上下方向の免震装置により縦揺れを約1/3に低減するそうです。この建物には8組の免震装置が設置されていて、1000万/1組と価格は高めですが、病院や美術館などの用途には普及していくのではないかと思います。
給排水管やガス管などは、フレキシブルジョイントを間に挟んで配管の損傷を防止する措置がとられています。建物は地面から立っているように見え、玄関へも普通にアプローチできますが、実際には周りの地面と建物の縁は切れています。